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特殊な調査依頼

浮気調査を実施する御依頼者の中には「強烈な被害妄想をお持ち」な方が存在し探偵が調査を実施しても「浮気に繋がる行為」は全く表れない。男性女性にどちらの御依頼者にも同様に存在するのである。奥様や御主人を愛しすぎて「浮気を疑う」レベルとは異なり「完全に妄想からの浮気調査」なのである。

精神的に弱っている状況に間違いない上記の御依頼者は「探偵の提案」を快諾する事がなく「ご自分の妄想ストーリーに沿った調査」を現実に展開し調査を実施するのである。現場で調査を実施する探偵にしてみれば?????の連続であり「根拠をもとに実施する通常の調査」とは全く別物といえる。ある程度の日数調査を実施し「当然、結果は出ない」内容であるが妄想に沿った調査を定期的に続けるのでる。ほぼ「自己満足の世界」であり探偵が口出しできない理由もそこに存在している。

このような特殊な依頼人のほかにも一風変わった依頼人は存在する。

極度の「ナルシスト」ともいえるその性格からくる依頼であり探偵を困惑させ「この調査に意味があるのか?」との思いにさせる依頼内容である。細かくご説明すると「ご自分を尾行して周囲の反応を撮影する」という依頼である。

探偵のおかしな一日の始まり

年齢・身長・スタイル・衣服・装飾品どれひとつとっても完璧な依頼人を周囲がどのような表情で見て感じるか?が調査の趣旨である。当然、調査を実施する探偵は依頼人と四六時中接近した距離感で行動を共にしなければならない。ボディーガードの依頼を過去に実施した経験もあるがここまで接近した距離感で長時間行動を共にすることは苦痛である。表参道の交番前からスタートした「この依頼」は道行く異性の反応や表情を捕らえながら「依頼人を尾行」というハイレベルなものであった。途中ブランドショップでウインドショッピングを優雅にする姿に視線が釘付けになる一般の方々・・・「その表情を撮影する探偵」実におかしな一日の始まりである。

予定の調査終了時間である21時になり調査を終了する。

探偵は「数多くの方々の視線をカメラに収め」事務所に戻り編集・報告書の作成をする。後日、御報告と共に御依頼者の反応をみたが「実に充実した調査で満足」と言い残し調査費用も即金で支払い仕事に戻っていった。

人間が持つ感情や欲求は「本当に様々であり第三者が計り知る」ことが不可能であるとあらためて実感させられる瞬間である。特殊な調査依頼ならではの「ハイレベルな調査」であり多くの場数を踏んでいる探偵でなくては対応できない調査案件である。新米探偵がこのような案件に対峙しても「一般人の撮影に気をとられ依頼人を見失う」が大方の結末なのである。

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